気圧と高度の関係について

気圧と高度の関係

大気中の圧力(気圧)は高度が上昇するごとに下がっていきます。

これは大気圧が空気の重みが積み重なることによって発生している為です。

高度が高いほどそれより上にある空気の量が少なくなるので重みが減って気圧が下がるわけですね。

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高度 z[m]に対する気圧p(z) [hPa] の近似式として以下の式があります。

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式の導出等の詳細は以下のサイトで詳しく説明されているので、興味がある方はそちらを見て頂くのが良いかと思います。

大気圧と高度の関係式 (デジタル・デザイン・ノート)

 

以下の図では高度に対する気圧の値を文献値(航空宇宙工学便覧)と上記の近似式で比較しています。 

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10,000[m]程度までは、文献値と近似式がほぼピッタリ対応してることが分かりますね。10,000[m]を超えるような高度になると上記近似式では文献値とずれてきています。

旅客機内の圧力について

旅客機内の圧力は高度に応じた大気圧と釣り合っているわけではなく、人が中にいても苦しくならない程度に一定以上の圧力が保たれています。例えばボーイング787の最大巡航高度は13,000[m]ですが、高度に対応する気圧は163[hPa]と非常に低く、仮に機内が高度通りの圧力になった場合、長時間のフライトでは生存が困難です。

健康への配慮から、旅客機は規定により客室内の圧力を高度2400[m]相当 (≒750[hPa]) 以上に保つことが定められています。実際、殆どの場合には少し余裕をもって800[hPa]以上に維持されているようです。

「地表と同じ圧力を維持してくれたほうが快適なんじゃないの?」と思う所ではありますが、ある程度低い圧力を許容していることには理由があります。

飛行機が高高度を飛ぶ際には、飛行機外の圧力は低いのに中の圧力は高く保たれている為、金属で出来た風船のような状態になっており、機体の壁面は強い力で外側に押されています。

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1気圧(1013[hPa])という圧力は概ね「1cm四方に1kgの重さ(1[kgf])が掛かる程度」の量ですが、例えば機体の内部と外部で600[hPa]の圧力差が付いている場合、機体の壁面は外側に1cm四方あたり約0.6[kgf]の力で押されていることになります。
1m四方で考えれば6トンです。かなり大きい力ですよね。

例えばこの圧力差を200[hPa]減らせれば1m四方あたり2トン分の力が減らせることになります。

壁面が受け持つ力が小さいほど壁面を薄くすることが可能になるので、壁面を薄くして機体の重量が減った分人や荷物を多く載せることが出来ますし、載せるものを増やさないのであれば使用する燃料が減ることになります。

 

以下JALのWEBページにも紹介されていますが、

JAL - 航空豆知識

 機内が約0.8気圧に調整されているのは、ひとりでも多くのお客様に、快適なサービスを楽しんでいただくためでもあるのです。

 ということですね。

 

飛行機に乗って耳がキーンとするのは圧力が下がる為ですが、耳がキーンとするのが実は飛行機を軽くして燃費を良くすることに繋がっていると思うと面白いですね。

スマートフォンの圧力センサ

Androidの無料アプリ(2016/11/27 時点)でSensorというものがあります。スマホに搭載されてる各センサの取得値を見れるアプリですが、使用する機種によっては圧力センサが搭載されているので、搭乗中に圧力センサを表示すると飛行機の運行に合わせた圧力の変化が見えて面白いかもしれません。

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ではでは。